暗記暗唱と聞くと、「自分は覚えが悪いから…」との意見が聞かれます。暗記作業は、実際にある程度の労力は必要ですが、その中でもやはりいくつかのコツがあります。
一番大きなコツとしては、「一気に全部覚えない!」ということです。では問題ですが、英語の単語を100個覚えなければいけないとして、次のAさんとBさんの例を見てください。
Aさん:初日に3時間かけて100個全てを覚えた。
Bさん:初日に30分かけて25個の単語を覚えた。一応100個の単語全てに目を通した。
さて、AさんとBさんでは、どちらのやり方が正しいでしょうか。
答えは、「どちらが良いかは、この時点では分からない。」ということになります。強いて言うなら、私ならBさんの方を選ぶと思います。
「暗記作業」において一番大事なことは、「その後何回復習して定着を図ったのか」ということです。上の例では、初日の事しか書いていないので、その後AさんとBさんのそれぞれがどのくらい復習をしたのかがカギとなります。
1日や2日で何かを全部覚えてもそれは「定着した」こととは違います。これは通称、「一夜漬け」と呼ばれるもので、覚えたものは短期的な記憶にとどまっているに過ぎません。しかし「定着」とは、長期的な記憶に入った状態を指します。
ですので、初日に100個全てを覚えたAさんですが、その後に1~2回程度しか復習をしなければ、いずれ3か月後にはすっかり頭から消えさってしまいます。ですが、Bさんのように1回1回の時間は短くとも、その後定期的に6回、7回と、復習の回数を増やすことで(一応毎回100個全てには目を通す)、Aさんよりも断然記憶にとどめることも可能です。
同じ3時間を使うのであれば、「一気に3時間」ではなく、「30分という1単位を6回に分けた3時間」のほうが、目を通した回数で言えば6倍ということになります。
「一気に1回」より「小分けの6回」ということが、正しい暗記のやり方になります。
結論は、「暗記は時間ではなく、回数に比例する」ということです。
是非、参考にされて下さい。
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